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獲得(特異)免疫2:T細胞について

獲得免疫で大活躍するT細胞(Tリンパ球)は主にリンパ系の一つである胸腺(Thymus)でつくられるので“T”細胞と呼ばれます。

T細胞はヘルパーT細胞、キラーT細胞、サプレッサーT細胞、ナチュラルキラーT細胞などの種類があり、それぞれ役目が違います。

T細胞の元になる幹細胞は骨髄から胸腺に供給され、胸腺の中で増殖しながら敵と味方を区別するトレーニングを受けます。

T細胞はTCR(T細胞レセプタ)という部分で抗原提示細胞のMHCや提示された抗原から敵の情報を受け取りますが、TCRのできが悪いと、抗原に感染していない組織細胞や、T細胞自身を敵と間違えて攻撃してしまいます。
このような TCRを持つT細胞は胸腺内で成長することを許されず、殺されてしまいます。

厳しい訓練を受けたT細胞は、表面に現れている細胞マーカーと呼ばれるタンパク質によってCD4T細胞やCD8T細胞などのタイプに分類されます。ヘルパーT細胞はCD4、キラーT細胞とサプレッサーT細胞はCD8、ナチュラルキラーT細胞はCD3の細胞マーカーを持っています。

T細胞は、最終的に胸腺から各リンパ節に移動し、ナイーブT細胞として敵の攻撃に備えます。そして、抗原提示細胞から抗原の情報を受け取り、抗原の種類がTCRに合致すれば細胞マーカーのタイプにより各種T細胞に分化し、活動を開始します。

また、一つのT細胞は一種類のTCRしか持っていないので、一種類の抗原にしか対応できないのですが、胸腺内においてT細胞内にTCRが合成される過程で、遺伝子組み換えが行われて非常に多種類のTCRが作成され、様々な抗原に対応します。

胸腺は厳しい学校でもあると同時に、有能な合鍵屋でもあるのでした。

ついでに・・・

胸腺内で最後まで生き残って卒業できるT細胞は、全体の数パーセントだそうです。日本の大学に較べると厳しいです。(←較べるな)

参考リンク
『結核予防会結核研究所:T細胞の話』
『徳島大学ゲノム機能研究センター:T細胞の分化と機能』