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参考リンク

獲得(特異)免疫3:ヘルパーT細胞

ヘルパーT細胞は、免疫反応をコントロールする役割を持つ、司令官的なリンパ球です。

ヘルパーT細胞は、元々CD4T細胞と呼ばれる状態ですが、抗原提示の際に抗原提示細胞から産生されたサイトカインやPGE(アラキドン酸カスケード)といった化学物質により、Th1細胞、Th2細胞に分化します。抗原の状態によってTh1になるか、Th2になるかが分かれるようです。

細胞性免疫と液性免疫

Th1細胞はキラーT細胞やNK細胞、マクロファージなどの貪食細胞の活性を高めて、ウィルスに感染した細胞や抵抗性の強い病原菌、がん細胞を直接攻撃します。これは細胞性免疫と呼ばれます。

Th2細胞はB細胞を活性化させてIgE抗体の産生を促進し、抗原抗体反応を起こせるようにします。これは液性免疫と呼ばれます。

Th1とTh2細胞は異なるサイトカイン(IL-4, IFN-γ)を産生してお互いを抑制し、細胞性免疫と液性免疫のバランスをとっています。
このあたりが、“ヘルパーT細胞が獲得免疫をコントロールする”と言われる所以かも知れません。

細胞性免疫と液性免疫のバランスの崩れは、アレルギー性疾患や自己免疫疾患やがん等の発生に関係してきます。

Th1細胞が活性化すると、アレルギー性疾患やがんの発生を抑えたり、感染症にかかりにくくなりますが、自己免疫疾患や炎症性疾患が悪化しやすくなります。
Th2細胞の働きが強まると、その逆の状態になります。

ついでに・・・

HIVウィルスが好んで感染するのがCD4を持つヘルパーT細胞です。免疫力の低下により正常な人なら感染しないような病原体に感染してしまうことからも、ヘルパーT細胞がいかに重要な役割を担っているかが分かります。

参考リンク
『脂質と血栓の医学:Th1細胞とTh2細胞』
体にやさしい漢方がん治療:細胞性免疫の働きを高めるとがん予防に効果がある