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獲得(特異)免疫7:B細胞と抗体

いわゆる“免疫”らしい免疫です。B細胞は、敵に対して専用の“抗原”という武器をつくります。

B細胞(Bリンパ球)は骨髄でつくられ分化します。その後脾臓などのリンパ組織に移動して、抗原が侵入してくると、その抗原に合わせた抗体を産生します。

B細胞もT細胞と同じようにBCRという抗原受容体(レセプタ)を持っていて、一個のB細胞が一種類の抗原に対応します。B細胞のBCRは、細胞膜結合形の表面免疫グロブリン(slg)という、IgM抗体と殆ど同じものです。

B細胞は成長の過程で遺伝子組み換えによって様々な抗原に対応できるようになりますが、その種類は10の15乗もあるそうです。

以前は突然変異以外で遺伝子の組み換えは起こらないと考えられていましたが、利根川進氏の研究によって、抗体の遺伝子組み換えによって多数の抗原に対応することが明らかになりました。利根川氏はこの功績によってノーベル賞を受賞しています。

さて、抗原と出会ったB細胞は、とりあえず抗原を捕らえて自身のMHCクラス2分子に結合させ、抗原提示を行います。これを認識したヘルパーT細胞(Th2 細胞)がサイトカインを産生してB細胞を活性化すると、抗原に対応したB細胞は急激に増加し、形質細胞(プラズマ細胞)に分化して抗体を産生したり、一部はメモリーB細胞に分化して抗原情報を記憶します。

抗体は、免疫グロブリンとも呼ばれるタンパク質で、IgG、IgM、IgD、IgE、IgAの五タイプに分かれます。
抗体は、特定の抗原と結合して抗原を排除するほか、補体を活性化したり、マクロファージなどの免疫細胞が抗原を捕食するのを助けます。

B細胞は最初はIgM抗体を産生していますが、形質細胞になる過程でクラススイッチと呼ばれる二度目の遺伝子組み換えが起こり、IgG、IgM、IgD、IgE、IgA抗体のいずれかを産生するようになります。また、抗原に対してより強く反応できる、親和性の高い抗体をつくることができるようにもなりますが(体細胞突然変異)、この中の一部のB細胞がメモリーB細胞として抗原の再度の侵入に備えるようです。

抗原が排除されるとB細胞は死んでマクロファージに食べられてしまいますが、メモリーB細胞は骨髄に移動して生き残ります。そして、再び同じ抗原が体内に侵入してくると、メモリーB細胞は直ちに形質細胞に変化し、クラススイッチなしに高親和性のIgG抗体を急速に産生して、抗原を撃退します。

ついでに・・・

私は“遺伝子組み換え”というと、てっきり大豆の栽培方法か何かと思っていましたが(←大馬鹿)、何と自分の体内では既に、組み替えが盛んに行われていたとは。

参考リンク
『岡山大学理学部:
http://www.biol.okayama-u.ac.jp/免疫生物学講義/免疫3.pdf
やよいわ〜るど:B細胞の分化と抗原レセプター